俳句随想「ユーミンと俳句」
今回は久しぶりの俳句随想ということで、「ユーミンと俳句」という意表をつくテーマで書いてみたいと思います。
シンガーソングライターの松任谷由美(ユーミン)さんが前作から約3年ぶりに発表したというニューアルバムを聞く機会がありました。ただ、私が聞いた感じでは際立って良い曲はなかったように思います。3年ぶりに発表して、この程度なら、「ユーミンもさすがに枯れてきたなあ」との感があります。もっとも、これが並のアーティストなら、今回のニューアルバムも大変立派なものです。しかし、ユーミンともなれば期待も大きい。ユーミンは、荒井由美当時も凄かったですが、結婚してからは更にますます拍車がかかって新曲を次々と量産し、しかも、どの曲も何れ劣らぬ際立った名曲ばかり。本当に凄い人だと思います。
そして、私は今まではユーミンの作曲センスに卓越したものを感じていましたが、俳句を作るようになってから、あらためてユーミンの歌詞を聞いてみると、これもまた実に良い。俳句的な感性とセンスを感じさせる歌詞です。例えば、名曲「春よ、来い」。この歌詞の中には俳句の季語が色々と使われています。例えば、「沈丁花」とか、「蕾」とか、「花」。それに、「淡き光立つ俄雨」「いとし面影の沈丁花」「溢るる涙の蕾」「空を超えて・・・迎えに来る」「君に預けし我が心」。更には、「眼差しが肩を抱く」---こうした表現も俳句的で、しかも実に良いですね。この様な洗練された名曲を短期間のうちに数多く量産してきたのですから、もうただただ脱帽です。天才という表現は短絡的で、あまり使いたくはないのですが、やはり天才としか言いようがないですね。
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